すりきずは、時に転んだ場所の異物(土やアスファルト)が入って入れ墨のような跡が残ることがあります(外傷性入れ墨)。 予防には、けがをしたときによく洗って異物を落とすことが大切です。傷の深さによっては麻酔をして洗い流さないといけないこともあります。
すりきずには創傷被覆材という特殊なフィルムを使って治療するのが最も早くきれいに治せることが多く、普及してきている治療法です。すりきずといえども心配な場合は受傷早期に専門医の診察を受けてください。
■切り傷
切り傷は可能であれば縫合を行います。 真皮縫合という中縫いがきちんとできた場合は、最もきれいなきずあとになります。小さなお子さんや傷が汚くて縫合ができない場合は、テープで止める治療を行うこともあります。
■咬傷
動物(人間も含む)にかまれて起こる傷です。感染しやすいので洗浄・動物に応じた抗生剤の投与や破傷風予防接種などが必要となります。
■刺し傷
くぎやとげによる刺し傷です。傷口は小さいですが深く洗浄が不十分となりやすくやっかいな傷です。洗浄・抗生剤投与・破傷風予防接種などを行います。
■顔のけが
顔にはさまざまなランドマーク(目印となるもの)や重要臓器があるためそれらの損傷を見逃さないことが大切です。
●ランドマークにかかる傷
眉・眼瞼・鼻翼・唇などのランドマークはずれがないように縫わないと、きずあとが大変 目立ちます
●顔面神経・耳下腺管・涙小管の損傷
頬の深い傷や瞼の内側の傷ではこれらの損傷が疑われます。見逃すと顔が曲がったり(顔面神経麻痺)・唾液が頬からでたり(唾液漏)、涙が止まらなくなる(流涙)などの重大な障害を生じます。
このような傷の場合は専門医による治療が必要です。
■手のけが
手は腱や神経などの重要な組織が集まって繊細な機能を持ちしかも人前に出す部位でもあるため、機能と整容に配慮した治療が必要です。
●爪のけが
爪の変形を最小限にするため通常より細い糸で正確に縫合します。
●神経の損傷
けがをした後に指先がしびれるような場合、神経の損傷が疑われます。指の神経は動脈と一緒に走っているために、手のひら側のけがで出血が多いときは、動脈と一緒に神経を損傷していることがあります。受傷直後は感覚を正常に感じても精密検査で感覚の異常がわかることもあり、出血の多い傷は専門医の診察を受けてください。神経を顕微鏡下に縫い合わせます。
●腱の損傷
指を曲げる屈筋腱(2本あります)と伸ばす伸筋腱があり、屈筋腱では指を曲げることが伸筋腱では指を伸ばすことができにくくなります。腱が損傷を受けていても指をある程度は動かすことが可能な場合が多く、けがをしたあとに動きが悪くなったと感じる場合は専門医の診察を受けてください。突き指でも腱損傷がおこることがあります。腱の縫合と特殊なリハビリが必要です。
●そぎ落とし(切断)
包丁などで指先をそぎ落とした場合、そぎ落とされた部分が汚くなければもう一度縫いつけて組織の生着を試みます。そがれた組織を持参してください。